肝は目に通ず――目を守るなら、まず肝を守れ

10月 28, 2015

現代人は多忙な日常に追われる中で、スマートフォンやパソコンなどの3C製品（コンピュータ、コミュニケーション、コンシューマーエレクトロニクス）を使用する時間が増加し、それに伴って目の老化が加速し、若年層にも目のトラブルが広がっています。こうした背景のもと、ルテインは目の健康を守る代表的な栄養素として注目を集めています。しかし、李深浦中医師は「ルテインは確かに目の保護に役立つ成分のひとつだが、目の乾燥に対しては根本的な解決にはならない」と指摘します。その代わりに、肝の陰を潤すことで目を守る「石斛（せっこく）」が、目の乾燥を緩和する働きを持っていると述べています。

台北市衛生局が発表した調査によると、小学3年生の近視率はなんと50％に達し、そのうち300度以上の強度近視が6.4％を占めているという衝撃的なデータが出ています。保護者の多くは、眼鏡をかけても近視がどんどん進行してしまうと頭を抱えています。その背後にある最大の要因が、3C製品から発せられる「ブルーライト」。これは“無音の殺し屋”とも呼ばれ、緑内障、白内障、黄斑変性、仮性近視、ドライアイ、眼精疲労といった、現代人特有の眼疾患の引き金になっているのです。

李深浦中医師は、人の体は「精」と「神」から成り立っており、そのうち「神」は目に現れると語ります。古来より、男女の情愛の伝達は目から始まるとされ、「別れ際の秋波」はまさにその象徴です。したがって、目を守るために最初に必要なのは「過度に神（精神）を消耗させないこと」。疲れを感じたときは適度に休息をとり、過労を避けることが、目の組織を守る第一歩であると強調します。過労は目に見えない“ジワジワ進むダメージ”を蓄積させていくのです。

ルテインとアスタキサンチン2種類の特許原料が李医師の東洋本草処方と連携

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さらに、目は単独で機能するものではないと李深浦中医師は説明します。中医学の養生の観点では「肝は目に開竅する」とされ、これはまさに目の働きと肝の関係性を表しています。目が「電球」なら、脳は「バッテリー」、そして肝は「調節センター」。人体のどの器官もエネルギーを放出し、潤滑のための体液を必要としますが、なかでも肝陰は粘液の分泌に深く関与し、目を潤す源泉なのです。

この「肝陰」を守るうえで重宝されてきたのが石斛(セッコク) 。古典の《神農本草経》でも最高ランクの「上品」として分類され、《本草思辨録》では「腎薬であり、肺薬であり、腸胃薬である」と称される万能薬として名高い存在です。滋陰養胃、生津止渇といった作用を持ち、病気の治療と同時に体力の補強にも効果的です。中医学の言い伝えには「北に人参あり、南に楓斗あり。常にどちらかを服せば、健康で長生きできる」というものがあり、この「楓斗」の原料こそが石斛。古来より「草の中の黄金」と呼ばれるほど高貴な生薬で、免疫調整や老化防止にも役立つとされています。

李深浦中医師は30年以上前から、「これからは“精神を耕す時代”になる」と予見してきました。つまり、目を酷使する仕事が増え、テクノロジーの進化により目が休む暇もなくなっていくということです。オフィスワーカーにとっては、目が疲れたと感じたときにすぐ休むのが最も良い対処法。それなのに、目をこすってそのまま作業を続けるのは、目をじわじわと傷つけてしまいます。そこで、適切な機能性サプリメントを取り入れることで、目の負担を和らげ、その機能を高めることができるのです。

李深浦中医師は、目を「体の電球」にたとえ、「電力が不足していては、夜に煌々と灯り続けることなどできない」と表現します。質の良い目の健康補助食品は、いわば“無停電電源装置”のようなもので、目を常に明るく保つ手助けとなります。どんなに美しい女性でも、目が輝いていなければ、その美しさは完成しない――目こそが美の本質であり、健康のバロメーターなのです。